運送業の効率を上げるIT点呼の導入

運送業ではドライバーの健康管理がとても重要です。万が一運転中に体調不良になってしまっては周辺の歩行者や他の車に危険が及ぶことになります。そのため国土交通省は始業前に対面での点呼を義務付けています。
点呼は乗務前と乗務後に対面によって運行管理者とドライバーの間で行われます。乗務前はドライバーの健康状態と酒気帯びについて確認します。運行に必要な注意事項もこのときに伝えます。乗務後は運行によって得られた情報の伝達と再度酒気帯びの確認を行います。点呼を行うために運行管理者は常に事務所に待機する必要があるし、ドライバーは運行管理者のいるところに行かなければいけません。それでは効率が悪くなるため、ある条件を満たせばIT機器を利用した点呼を行うことができます。

IT点呼を導入するにあたっての条件

本来は対面で行わなければならない点呼をIT機器を使って遠隔で実施できれば、ドライバーの移動が減り、効率が上がります。運行管理者の負担も減らすことができます。ただし、誰でもできるわけではありません。まずは、利用する事業所同士がGマークを取得している必要があります。
Gマークとは、貨物自動車運送業安全性評価事業によって安全性が高いことが認められた事業所が取得することができるものです。安全性に対する法令の遵守状況や違反などの状況、安全に対する取り組みなどを評価されて、審査されます。基準を満たしていることがわかれば安全性優良事業所として認定されてGマークを表示することが許されます。この制度のインセンティブのひとつとして点呼のIT化が含まれています。

IT点呼を始めるために必要な機器

Gマークを取得したら、機器の導入や運輸支局への申請です。使用する機器は国土交通省の認定を受けている必要があります。パソコン、プリンタ、カメラ、スピーカー、ヘッドセット、免許書リーダー。アルコール検知装置、点呼管理ソフトを準備します。また、事業所間を繋ぐためのインターネット設備も必要となります。機器やソフトウェアが揃い、申請が受理されれば実施することができます。利用するドライバーへのトレーニングも必要です。申請は運用開始の10日前までに行う必要があります。
開始するにはいろいろな設備やトレーニングが必要ですが、一度導入するとコストの削減やドライバの無駄な移動がないため効率が上がり、運行管理者の負担が減ります。ドライバーにとってもわざわざ対面に行く必要がないので便利です。